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 2013年度講演会&事後交流会ワークショップ

講師:清水眞砂子さん《翻訳家・エッセイスト》
 「教育は希望を語ること~子どもの本のもつちから~」

1回目:2013年9月23日(休)福岡市中央市民センターホールにて開催

 「ゲド戦記」の翻訳で知られ、現在は児童文学者・エッセイストしてご活躍される清水さん。たくさんの本や詩や言葉、映画を紹介されながら、現在の社会問題を凛とした語り口で伝えてくださいました。

 

市民が望んでいない一方的な改革が短期間に大量に進んでいる、「今この時期だからこそ」と、2013年度は大講演会を2回開催しました。私たちと同じ思いの人たちで集まり、また自分で考えて行動する人を増やすための、初の試みです。

 

【講演会より】

・古典的ないい絵本に出会っている学生が少ない。

本を通じて「あの世に行く瞬間」の面白さを伝えていきたい。

・独学の力が大切。受け入れる前に考える、市民の卵を育てたい。憧れを知る人になってほしい。世界はあなたたちが考えているほど小さくない。どうせ、という言葉を使わせないことが希望に繋がる。

・情報管理や粛清といった歴史の再来を危惧している。

今翻訳したい作品は、1930年代のヨーロッパの若者たちの伝記。社会に一石を投じるべく必ずやり遂げねばと考えている。

・消費やイベントではない、毎日の日常その中で生まれてくるものが私たちを支えている。

・子どもにはひとりになる時間が必要。

「挨拶をしなくなりたる少女いて、成長とは かく黙すことなり」

 (島田武夫)

「愛だけが私を救うと思ってた。今日手に取った本を読むまでは」

 (李祐美)

 ワークショップでは、清水さんも交えて講演会で心に残った言葉や感動したことなどをにぎやかに語りあいました。

 

【ワークショップで出された言葉】

・一人でいる子は、自分の時間を大事にしているのに、周りの大人が可哀想とか、みんなと仲良くとか「子どもはこうあるべき」という枠に押し込めている。

・大人が希望を語り、希望のない未来はないということをどうやって子どもに伝えるか、それが難しい。

・「一番話したいことは自分の胸に秘めていていい。2番目、3番目から話せばいい」と言われたことが嬉しかった。まず、精神的に自立した群れない大人になるため、しっかり学ぶ。

 【感想】

・こんなに心が震えるとは想定しないで来てしまった。子育ての日々の中で、自分が感じていること、迷っていること、傷つき苦しんでいることもある。それに今日気がついた。もっと聴きたい、この出会いは消化するのに長い時間かかりそうだが、それがとても嬉しい。

・小学校の教員。大人が子どもの希望、可能性を奪ってしまっていると感じることがある。豊かさとは何か、改めて考える機会になった。

・会場にあったかい空気が流れていて、いいなあと感じました。

・本をたくさん読んで「驚き」を含めて心を動かすことが大切だと思った。

2回目:2014年2月3日(月)高宮アミカスホールにて開催

  もう一度!子どもの本のもつちから

 

 【講演会より】

・ふくおか教育を考える会は面白い。しち面倒くさいことをずっとやってきている。大変だと思う。面会や請願など、必死になって議員さんに会っていることで繋いでいる。でもそれは、両方にとって幸せなこと。

・教師は、分からなくちゃいけない、分からせないといけないと思っているかもしれないが、自分が答えを出せないものを「提示しない」のではなく、世の中には「答えが出ない事の方が多い」ということを子どもに示せばよい。自分の発想の内だけで答えが準備できる中から回答するのは、先生をとても傲慢にすると思う。

・「風邪をひいたら読む本」(山田真)早期発見という、一見正しく見えることが、私たちの精神を縛って窮屈にしている。有事をどういう風に受け入れるか。読むと安心するし、生きるって面白いんだと思える。

・「泥棒をつかまえろ!」(オットーシュタイガー)再刊が異議のある一冊。差別意識と指導者意識を持った教師の扇動に、生徒たちが勇んで「正義を実現するんだ」と思い込み、何の罪もない一人の人間を死の淵まで追い詰めていく。いつでも起こりうる事だ。

・「まつりちゃん」(岩瀬文子)5歳の女の子が一人で暮らしていて、それに周りの人が少しずつ関わる。地味な本ですが、こんな社会にしていかなくてはと思う。 

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