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 2016年度ワークショップ&講演会

講師:平田オリザさん(劇作家・演出家)
  「オリザさんと演劇をつくる そして、ふくおかに新しい広場をつくる」

 2016年9月22日(休)早良市民センターホールにて開催

 昨年に引き続き、平田オリザさんを講師に、市民創作の演劇発表と、講演会を催しました。

(演劇発表90分+休憩をはさんで講演会90分、3時間半)

 演劇発表の初めには、『博多の演劇人の、プロの技で、子どもの表現力を育む協議体』の構成団体、筑紫野市上野二三夫教育長、九州大学松永典子教授、劇団14+中嶋さとさん、ふくおか教育を考える会の多田が挨拶。上野教育長は「オリザさんに7月10日にお会いして、地域における文化活動がいかに大切かということを、他市の先進事例からお話しいただき大変共感しました。本市でも近い将来、学校に演劇を取り入れる活動ができたらと思っています。」と挨拶されました。

 

7月10日から始まった『オリザさんと演劇をつくる』は、「演劇を通じてコミュニケーションやプレゼンのコツを学ぶ」ことを目的に、公募で集まった市民40人が全7回を2ヵ月にわたり、脚本づくりから発表までフルスペックで15分の寸劇を6本つくりました。

オリザさんの寸劇の講評は、たいへん好評で、講演会では「福岡・九州で、文化の自己決定能力、文化資本を子どもたちの中に蓄積できるような教育を目指してほしい」と話されました。

11月には、福岡県共助社会づくり基金の助成を受けて、モデルケースとして、筑紫野市の2校の特別支援学級と校内適応指導教室の子どもたちと、演劇の手法を取り入れたコミュニケーションの授業を行いました。10月30日に『子どものための表現教育を広め隊』を発足。演劇づくりの参加者に呼びかけて、学校に働きかける人を募りました。現在21名、毎月会議と学習を行い、いよいよ学校に働きかけていきます。

【感想より】

◆6組の演劇発表は短期間の練習にもかかわらず素晴らしいでき具合いで良かったです。平田オリザさんのコメントもよくまとめておられたです。講演で強調された、演劇の力を教育の中に生かしていくことの意義が良く理解できました。

◆地域に文化資本が根付く活動・・・六本松九大跡地に文化ホールを作る運動など、これからも自分なりに関わっていけたらー改めてそう感じたお話でした。

◆本当に福岡は文化的な事の大切さへの認識がおくれていて、今日の話を聞いて同感同感のあらしでした。この活動が広がっていくことを強く願っています。

◆みんな、気づいていながら、どうしてよいかわからないことを分析、説明してもらってよかったです。ひとりひとりが産まれてきてよかったと人生を楽しめるような社会になってほしいです。

◆演劇というものの必要性を何となく、自分の育ってきた過程で感じていましたが、そういう事だったのかと納得しました。これからの町づくりや子育て支援の方向に役立てていけたらと思います。

◆出版流通取次で働いています。文化の地域間格差で、地方ほど効率化が重視され、ジャンプやマガジンや漫画しか並ばない本屋という現場に身をおいてます。以前は地方の小さな書店を資金面で支えていた取次も、厳しさにより支えきれず、効率化一辺倒です。店の問題、図書館の問題に触れていただいたことは、大変ありがたく感じました。商店街で最初になくなるのは書店であることもお伝えします。

◆文化の自己決定能力を育てなければならないんだーっとびっくりしながら講演をきいていました。東京と地方の文化間格差が広がっているんだと、改めて思い、びっくりしました。こういう情報をもっと広めていただき、より良い子どもたち、よりよい社会になってみんなが幸せになることを祈らざるを得ません。私はさて何ができるのか、考えます。

2016年 演劇づくり全日程(★はオリザさん指導回)

 

■7月10日(日)13時★

コミュニケーションについてのワークショップ・グループ分け

 

◇7月17日(日)「第1回プレ企画 カフェ&トーク」

 

■7月17日(日)13時★

「場所・背景・問題を考える」「プロットを考える」

 

■8月 7日(日)13時

 

■8月21日(日)13時

 

◇8月29日(月)「第2回プレ企画 講演会をより深め、広めよう」

 

■9月 4日(日)13時★

「通し稽古」「講評」

 

■9月11日(日)13時

 

■9月19日(月)13時

 

◆9月22日(木)9時半★

リハーサル・本番

​*ニュース143号にてぜひ詳細をお楽しみください*

 

​≪市民演劇発表作品≫

「田中、チア部辞めたってよ」

「パンケーキ」

「長女の結婚」

「カフェROBIN」

「旧校舎の幽霊」

「合宿の夜」

≪平田オリザ講演会≫

・宮沢賢治が考えたこと

・社会における芸術の役割

・コミュニティを維持するための役割

・大学入試改革

・アクティブラーニング

・広がる文化格差

・小さな町の取り組み

・居場所と出番

・文化による社会包摂

・八戸ポータブルミュージアム はっち

・文化の自己決定能力

・ふたたび、賢治について

​◇10月8日(土)「アフター企画 演劇づくりや講演会をふりかえって」

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