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「野球部員、演劇の舞台に立つ!」

演劇づくりワークショップでの縁も深い、竹島由美子先生原作の青春映画。

中央市民センターで行われた試写に参加しました!

映画『野球部員、演劇の舞台に立つ!』(オフィシャルサイト

足掛け10年のプロジェクトを完成させた関係者、支援者の皆さんに敬意を表します。

高校演劇の隅っこに一瞬身を置いていた自分としては、楽しみに鑑賞しました。

八女の素朴な風景がとても美しいです。

若い役者たちの初々しい演技も良かった。

自分の価値観に縛られていた主人公が、まったく別の風景を見ている同世代や大人に出会うことで徐々に変わっていく姿が良かったです。

とはいえ、実際の撮影期間が約一ヶ月という制約のためか、青春映画に必須の「期間限定である故の尊さ、タイムリミットへの緊張感」が希薄だったのが残念。

夏~秋の終わりにかけての季節の移り変わり映像がほとんどなく、どの程度の時間が経過しているのかわかりづらかった。

それと、高校演劇の地方コンクールに関する説明もあまりされなくて、高校演劇をまったく知らない人が観たら演劇部が何をやってるのかさえ不明なのでは…。

野球部サイドをはじめ、男子キャラたちはそれぞれ魅力的で見せ場もあるんですが、演劇部の女子たちがほとんど飾りみたいで人間味が薄かったのも惜しかったです。

この映画はそこを描く内容じゃない、と言われるかもしれませんが、たくましい男子にキャーキャー言ってるだけじゃなくて、それぞれの個性を見せつつ、練習風景の描写やちょっとした台詞で、厚みを持った人間としてのキャラクターがもっと伝えられたような気がするんですよね…。

この辺については、ももクロちゃんが出演した映画「幕が上がる」や、鹿児島をモデルにした地方高校の演劇女子部員たちを描いたオムニバスコミック「STAY」も是非知っていただきたいところ。

さりとて、ジュン(ヒロイン)役・渡辺佑太朗くんのツン→デレの演技は一見の価値あり(かわいい)ので、興味を持たれた方はぜひ劇場に足を運んでほしいです。

公開 2018年2月24日(土)~

東京ユーロスペース/福岡T・ジョイ久留米/福岡小倉コロナシネマワールド/福岡ユナイテッドシネマキャナルシティ13 他劇場順次公開予定

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